北川やすとし 兵庫県議会議員 六期

ホーム > 活動リポート > 年の瀬のご挨拶を申し上げます

活動リポート

2019.12.31

年の瀬のご挨拶を申し上げます

今年も残すところあとわずかとなりましたが、皆様にとりましてはどのような一年でありましたでしょうか。

今年は、5月に徳仁親王殿下が第126代天皇陛下にご即位され、元号が「令和」となり、アジアで初開催となるラグビーワールドカップが日本で開催され、8強入りを果たすなど、まさにワンチームになった年であったと思います。また、来年にはいよいよ東京オリンピック、パラリンピックが開催され、その先にはワールドマスターズゲームや大阪万博等と続き、国内が活気づいていく事が期待されております。

一方で、9月から10月にかけて立て続けに東日本を中心として台風や大雨で被害が発生し、71河川140箇所で堤防決壊が発生しました。河川堤防の強化などの国土強靭化計画をさらに進めることはもとより、関西では近い将来予測される南海トラフ巨大地震に対し、被害を最小限に抑えるべく、各方面において必要な改良を計画的に進め、いかに避難勧告・指示を的確に県民の皆さんに伝え、実行していただくか、防災に対するこれまでの想定を多方面からも見直していく必要性を強く感じた年であったと思います。

今月、兵庫県では台風19号の被災地支援をしようと関西広域連合の割り当て『カウンターパート方式』により、長野県の復旧復興支援にひょうごボランタリープラザからボランティアバスが長野市に出発し、災害ごみなどの撤去作業に参加しました。私も土日を利用して千曲川のリンゴ農園のボランティア作業に参加し、被害状況を肌で感じ、自然災害から私たちを守る公共工事やボランティア支援政策の拡充の必要性を感じました。

さて、昨年、元日産自動車会長カルロス・ゴーン氏が逮捕されたことは皆様もご記憶のことかと思いますが、この逮捕、勾留、起訴の流れは世界から批判を受けていることも多くの方がご存知かと思います。

私の政治信条の一つでもある「冤罪撲滅」活動で再三述べてきました様に、日本の司法制度は弁護士の立ち合いがない取り調べや、異常ともいえる長期の身柄拘束を行い、国際基準から著しくかけ離れております。これらの人質司法という手法は国連の拷問禁止委員会などでも毎年改善を求められてきており、この問題は冤罪の温床とされながら、置き去りにされ続け、このような実態が世界に広まったことによってすぐれた海外の経営者が日本に来なくなる可能性も指摘されています。

例えば米国では長期間での人質司法の身柄拘束とは真逆で、無罪を主張すれば逮捕から短期間で保釈され、罪を認めれば保釈されず、公判の日程が告げられています。これが、国連の自由権規約(無罪推定の原則)で勾留期間の短い国が非常に多く、批准している日本の異常性をさらに際出たせています。日本では起訴前の保釈はなく、罪を認めた人(司法によって罪に仕立て上げた人を含む)から保釈されるという全く世界標準とは真逆の対応が続けられています。

今年、国連でのSDGs普及活動に触れ、また9.11のテロ(私は日本の人質司法による冤罪がテロ活動だと思っております)の追悼も兼ね、国連を訪問し、先の地球温暖化やテロ等の紛争解決といった項目を現地で学び、その縁あって、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチアジア局日本代表の土井香苗氏と対談いたしました。

日本では民間の人権意識はそれなりに高いものがあると考えますが、日本の司法が逸脱している状況はその通りで、日本の司法制度の改革を政府に訴えるべく、同団体がカルロス・ゴーン氏の件について『人質司法』調査の検討を始められた事に対し、私も微力ですが協力させていただき、日本の司法制度改革が少しでも進むように頑張りたいと申し述べました。

日本司法と国際標準の人権の乖離は述べた通りですが、事項は違いますが私が尊敬している杉原千畝氏の日本外務省の判断と違う杉原氏の意思による人道支援の考えによる行動は、私の冤罪撲滅の考え方として強く惹かれるところがあり、今年も杉原氏の生誕地の岐阜県や敦賀市を訪ねました。改めて人道支援に基づいた行動とその結果、今日の日本の評価の礎を築かれたことに敬意を表し、少しでもこの信条に近づけるよう、成長していきたいと思いました。

さて、今年の大河ドラマ「いだてん」で、東京市長時代の曾祖父の永田秀次郎が俳優によって演じられ、ネットで拝見しましたところ、高野山にある関東大震災横死者供養塔に行かれた方もいらっしゃったようです。今月、私も高野山奥の院の供養塔に手を合わせ、妻と共に清掃をしてきました。曾祖父も来年の東京オリンピック・パラリンピックを空の上から楽しみにしていることと思います。

今後も、災害への取り組みと併せて、地球温暖化対策を確実に遂行していく必要があります。千曲川の河川から流れてきた漂流・漂着ごみの清掃ボランティア作業を通じ、マイクロプラスティックをはじめとしたごみ問題を強く意識し、来年も地元中心に回収と再利用をしっかりと意識しながら清掃活動を続けて参ります。

そして、SDGs「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの17の国際目標の1つ1つを念頭に入れながら生活や活動をしていきたいと思います。

今年は平成から令和へと受け継がれる歴史的な年となりました。日本伝統のお餅つきや注連縄づくりの文化が継承され、これからも伝統文化が何代にも渡って受け継がれていくことを願っております。
令和最初の年の瀬を迎えますが、新しく始まった時代に国内外の平和と安泰を祈り、新しい年に向かって気持ちを新たにして参ります。

皆様にとりまして来る年が良き一年になりますよう、どうか良いお年をお迎えください。

投稿者:北川 やすとし


≪ 戻る

PageTop