第339回定例県議会が2月16日開会しました。一般会計1兆8,880億円(対前年度比0.8%減)、特別会計等を合わせた総額で3兆7,138億円(同15.8%増)にのぼる平成30年度県当初予算案などが上程されました。平成30年度は平成20年度から取り組んできた行財政構造改革推進方策(行革プラン)の最終年度となり、目標とする収支均衡に目途をつけるとともに、県政150周年記念事業の展開、地域創生の本格化を重点に編成されました。
提案説明で井戸知事は、「世界は大転換期を迎えている。振り返ると150年前の明治維新に計画も設計図もなかった。今、時代を変える志士となるのは若者をはじめ、今を生きる私たち。既存の枠組みを超える新たな発想で乗り越えて行かなければならない」と認識を示しました。
「兵庫150年の歴史には常に、激しい変化の中でも明るい未来を願い、奮闘してきた人々の姿がある」と振り返り、「参画と協働の基本姿勢に立ち返り、安全安心の基盤の上に、県民が望む生き方、働き方ができる地域をつくる、これこそ兵庫の新時代を拓く道筋」と県民主役を強調しました。その上で、「次代を担う人づくり」「元気な地域づくり」など5つの柱にそって平成30年度の主な施策を説明しました。
最後に知事は、昨年ノーベル賞を受賞したカズオ・イシグロの受賞記念講演の言葉「不確実な未来に重要な役割を担おうとするなら、我々はより多様でなければならない」を紹介され、「兵庫は多様性の宝庫。この強みを活かすことこそ進むべき道。地域の個性を伸ばし、活かすのは一人ひとりの県民の力。新しい兵庫をともにつくっていこう」と訴えました。
また、1日に成立した国の補正予算を踏まえ、産業競争力の強化など経済活性化対策を中心にした総額353億8,400万円の29年度補正予算案を上程し、質疑等の結果、原案通り可決されました。